ご相談第一章 想定外の費用が発生した失敗例
先ほどの例と同様に、建物を建てる以前に、土地の購入で発生する問題はほかにもあります。実際にあったいくっかの例をご紹介します。
私はよく「土地には買う前の『見えない費用』がある。購入時点でその見えない費用を知るべき」とお話しすることがあります。例えば、土地に水道の引き込みがされていないパターンです。この場合は水道の引き込み工事が必要となり、その分費用がかかることになります。
また、土地が更地になっていても、地面から数十センチくらい上に上がっていることがあります。その分をすき取るとなると多くの費用がかかったりします。
それから、地中障害という事例もあります。例えば、地中を掘っていたらコンクリート基礎が出てきて、それを撤去するのに50万円以上の費用が必要となったこともありました。
似たような事例として遺跡が発掘されたり、２代前の建物の残骸が出てきたりというケースもありました。
地盤の改良に費用がかかる可能性もある
他にも、地盤の問題で想像以上にお金がかかることもあります。私の商圏では特に地盤が悪い地域が多いこともあって、木造の3階建て工事の際、地盤改良工事に予定外の費用がかかってしまうことがあるのです。
良い地盤だと思った土地にいきなり悪い地盤が現れることもあれば、逆のケースもあります。こればかりは、調査してみないとわかりません。
私の場合は、地盤に関しては「一般的にはこのエリアでは木造住宅で、50～100万円で地盤の改良を行っていますが、地盤が悪いと最悪、200万円以上かかるケースもあります。その点はご承知置きください」と事前に伝えるようにしています。
しかし、建築会社によってはそういったリスクをきちんと説明しておらず、施工主にとっては突然想定外の金額を請求されるという事態が発生したりするケースもあります。