あとで後悔しない「いい家」の建て方 BESTHOUSE

第二章 壁を組み上げてつくる『2×4』(ツー・バイ・フォー)


 『2×4』も、木造建築の一工法です。もともと19世紀の初めに北米で生まれたものであり、製材で組まれた枠組みに合板で壁を組み上げていく『壁式工法』です。『2×4』というのは、2インチ×4インチの断面の構造材が用いられることに由来しています。

 メリットとしては、建物全体が箱形にして組まれているため地震に強いことが挙げられます。

 また、工場でつくった材料を、いかに現場で簡単に組み立てられるかを追求した工法であり、家を工業製品化しているというイメージが近いと思います。つまり、コストは比較的安く、職人の技量の差が生まれにくいということがあります。

 デメリットとしては、将来的な間取りの変更に対応できないことがあります。壁を組み上げている工法であるため、完成後に壊すわけにはいかないからです。

 さらに、2×4工法では屋根の取り付けが最後になることもあり、工事中、建物の内部が雨に濡れてしまう心配があります。合板を使っているので、雨に濡らしてしまうと、膨れ上がって品質が低下する。あるいは、腐ったりカビが生えたりする心配があります。