間口2mの家
東京都杉並区

杉並区の新築住宅。不思議な外観です。間口ほんの2mほどの旗竿地。右奥へL字に広がっていますが、通りからは玄関部分しか見えず、住宅とは気づかないほどです。敷地は13坪ほど、建築面積は7坪弱。狭小敷地では、将来のメンテナンスで足場を掛けるのが大変です。外壁には、維持管理に手間も費用も掛かりにくい、ケイミュー社製の「光セラ」を使用しています。
まるで玄関以外に何もないかのような小さな外観の家に入っていくと、ミニマルな白い空間が眩しくて美しい。十分な広さを感じます。狭小住宅だからこそ欠かせないのが、たっぷりの収納です。散らかったら、家は狭くなります。動線に沿って、床から天井まで縦に収納できることで、限られた空間でも広さを感じる家になっています。
玄関から奥へ、収納、洗面へと生活が自然に見えてくる動線。その先にトイレ、脱衣場、浴室、そして寝室へとつながります。可動棚にはロールスクリーンが付いていて、生活感を軽やかに覆います。外出先から帰って、靴と上着を脱ぎ、手を洗って、着替えて、お風呂に入り、寝室へ――。まるで生活そのものが、無駄のない美しい暮らしへと、間取りによって自然に誘導されているようです。

小窓の付いた明るい階段を上っていくと、その先に2階の空間が広がります。2階のLDKと階段スペースは吹き抜けでつながっていて、光と風が通り抜け、空間にも広がりを感じます。1階の床はすべて白の木目でしたが、階段から上の床はダークカラーです。
日当たりの良いLDKには、つややかな白のキッチン。大きめの冷蔵庫が置けるスペースがあります。キッチンには開閉できる小窓も付いています。朝は鳥のさえずりが聞こえたりするのでしょうか。

光いっぱいのバルコニーは、玄関のひさしを兼ねている部分です。そして驚いたのは、バルコニーへの扉の正面に、収納扉のついた洗濯機スペースがあること。洗濯機から洗濯物を取り出して、そのままバルコニーへ。洗濯の動線まで無駄がありません。さらに、ガラスの出入り口のすぐ横にも、光いっぱい、風いっぱいの小窓が付いています。ここからの眺めが絵画のようで、安らぐ家です。よく見ると、天井には蓋が付いています。それを開けるとはしごが現れ、その奥には屋根裏スペース。ここも収納として活用されています。
家じゅうを光と風が通り抜ける、年間を通じて快適に暮らせそうな家です。


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