③古い家



 次に揺れに弱い建物の特徴として考えられるのが「古い建物」であるということです。
 阪神・淡路大震災の資料を見ると、木造、鉄筋、鉄骨といった工法を問わず、古い建物の倒壊する割合が高いことがわかっています。
 特に昭和56年(1982年)以前に建てられた建物の倒壊比率は高いことが指摘されています。中でも、戦後の高度経済成長期に建てられた古い木造住宅の倒壊が目立ちました。
倒壊した建物を調査した結果、鉄筋コンクリート造の建物などは、鉄筋の配筋量が極端に少なかったり、鉄筋が錆びていたり、鉄筋のピッチ(間隔)が広すぎるものが見られました。
 木造住宅も、建物を支える壁量が少なく、耐震性が低い住宅が多かったことがわかっています。古い木造住宅では、バランスの悪い建物、構造金物が満たない建物が倒壊しました。
 かつての東京の場合、東京オリンピック(昭和39年)を前に首都高速道路が整備され、ホテルや競技場、マンションの建築ラッシュが起きました。このとき使われたコンクリートには、普通は使われない海砂を使ったものもあったと聞いています。建築ラッシュという時代背景に左右されていたのです。
 これは、オリンピック景気だけによるものだけではありません。近年のマンションの建築ラッシュの際にも、耐震偽装問題が発覚されたことも記憶に残るところです。そうした供給が多く重なる時期に建築された建物には、何かしらのしわ寄せが起きがちなのです。
 当時は、あとのことを考えるよりも、とにかく建設することが第一だったのでしょう。こうしたコンクリートが不足するような時期に建てられた建物や、まだまだ初期の鉄筋コンクリートの建物・木造住宅のコンクリート基礎などは、施工方法も確立しておらず、安全性が高いとは、言い難いのです。




「昭和56年がボーダーライン」の理由


 では、なぜ「昭和56年」がボーダーラインになるのでしょうか。
 同年に建築基準法施行令が大改正され、耐震設計基準が大幅に改正されたという背景があります。これは、昭和53年(1978年)に起きた宮城県沖地震の被害を教訓に行われたものです。この新耐震設計基準に沿った建物は、阪神・淡路級の大震災でも倒壊しにくいという事実が明らかになったのです。

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典型的なウイークポイントとは


 もちろん、昭和56年以前に建てられた建物の中には強固なものも存在しますが、一般的にはこの年を基準に耐震性を判断するのが妥当と言えるでしょう。
 ここで、昭和56年以前の住宅にありかちなウイークポイントを挙げてみます。
 木造住宅の場合は、度重なる地震を経験することで、釘などの結合金物のゆるみが生じます。これにより耐震性が失われてしまい、大地震のあとの大きな余震で倒壊する可能性が高まります。

 鉄筋コンクリートでも安心は禁物です。築年数を経過したものは倒壊が目立つという結果があります。古い基礎にコンクリートドリルを入れると、白い粉塵が巻き上がることがあります。これは、コンクリートがぱさぱさになった状態であり、明らかに劣化していることがわかります。古いコンクリートには、こういう傾向があったりします。
 また、基本的に、どのような構造体でも、建物を外から見て、外壁のひび割れがはっきりとわかるようであれば、安全性を再確認するべきでしょう。ひび割れがあるということは、中の鉄筋が錆びていたり、鉄骨が錆びていたり、木造であれば腐食などの原因になるからです。つまり、倒壊の危険性を伴うということです。




基礎のひび割れにも注意


 それから、基礎のひび割れ(クラック)という問題もあります。ひび割れには、「ヘアークラック」と「構造クラック」と呼ばれるものがあります。
 ヘアークラックとは、文字通りヘアー(髪の毛)のような、細いひび割れを指します。構造には大きな問題がないのですが、耐震性が悪化する可能性があることは理解しておくべきでしょう。
 一方、構造クラックとは、もう少し太いもので、名刺が挟めるくらいのひび割れを指しています。この種のクラックがあるということは、雨水が浸入しているため、基礎内部の鉄骨が錆びる原因となります。
 このように古い建物については、専門家でなくても、ある程度危険性を判断する材料があることを知っておくとよいでしょう。






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