どんな地震でも揺れない家の作り方 EARTHQUAKE
19. ポイント③ 工法の違いを知っておく
住宅には、いくつかの代表的な工法があります。工法の選択によって、安全への考え方や予算が変わってきます。以下に、それぞれの特徴についてご紹介することにします。 |
在来工法(木造軸組)-柱や梁などで組み立てる木造建築
「在来工法」は、柱や梁などを用いて組み立てられる、木造の建築工法です。この在来工法のメリットは、第一にコストが安いことが挙げられます。また、柱で支える構造のため、将来的に間取りの変更などにもある程度の範囲で、対応できます。 |
職人の質に左右される
デメリットとしては、木造であるが故に、火災に弱いこともあります。主に商業地域などに指定される防火地域に建てる場合は、壁前面に防火ボードを貼らなければならないのですが、少しコストが上がってしまうことがあります。きちんとした施工をすれば、現在の木造住宅は、地域によって、一定の耐火基準に基づいて建てられるので、火災に対して過度に不安視する必要はないでしょう。 |
2×4工法(ツー・バイーフォー)-合板で壁を組み上げる「壁式工法」
「2×4」(ツー・バイ・フォー)も、木造による建築の工法のひとっです。もともと19世紀の初めに北米で生まれたものであり、製材で組まれた枠組みにパネル合板で壁を組み上げていく「壁式工法」です。「2×4」というのは、2インチ×4インチの断面の構造材が用いられることに由来しています。 |
鉄骨工法-軸組を鉄骨にした工法
鉄骨による工法は、軸組を鉄骨にしたものです。柱や梁などで作っていくものと、壁式で作るものがあります。コストは木造に比べて高くなります。 |
鉄筋コンクリートエ法-コンクリートに鉄筋を埋め込む工法
鉄筋コンクリートは、コンクリートに鉄筋を埋め込む工法です。耐久性や耐震性が高く、防音性にも優れているというメリットがあります。東日本大震災時にも、木造住宅に比べて津波による被害が少なかったという結果が出ています。その特性から、集合住宅や規模の大きな建物に採用されることの多い工法です。 |
鉄筋コンクリートと木造、どちらが安全?
以上のことから、安全を求めるのであれば、単純に木造よりも鉄筋コンクリートの住宅に住んだほうがよいと思われるかもしれません。 |