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【5】完全分離タイプの二世帯住宅のススメ

目次

完全分離タイプの二世帯とは?

完全分離タイプの二世帯住宅には3パターンにわけられます。

建物が2つある別棟

建物自体を2棟建てるパターン。完全に別々の家になるので、ご近所さんのような感覚。プライベートは完全に守られます。各世帯で好きな家を建てることができます。ただ、別々に建てるので土地に広さが必要。また、金額もよりかかります。今後、親世帯や子世帯がいなくなったら貸し出すことも可能。

また、コミュニケーションの場として中庭を挟むタイプも人気です。共有設備がない分、中庭で顔を合わせたり、見かけたりすることでコミュニケーションをとることができます。


2棟が隣り合わせで内部でつながっている

長屋のように2棟が隣り合わせになっていて、中のドアでつながっているパターン。ドアでつながっているとはいえ、外からは別々のドアから入るのでプライベートは守られます。イメージとしては、マンションのお隣さんといえるでしょうか。中でつながっているので、気軽に行き来をすることが可能です。

2階建てで1階に親世代、2階に子世代

1棟の建物の中で、住む階を分けるパターン。今後の健康面や介護などを考えると、だいたいが親世代は下の階になることが多いです。余裕があればエレベーターをつけるということも。

また、2階建てだけれども、縦に2つに分断された二戸一住宅というのもあります。イメージとしては、メゾネットのようなスタイルです。見た目は1棟の家で、中は完全分離されていて、それぞれが1階と2階を所有する形です。もちろん玄関も別々です。このスタイルにすると、2階の物音が気になるなど生活音の問題もおこりません。

完全分離にするメリット

完全分離のメリットはたくさんあります。

一番はやはりそれぞれのプライバシーが確保できること。同じところに住むとはいえ、プライバシーは確保したいのが実情です。友人や一緒に住んでいない方の親も呼びたいし、子供の友達も呼びたいし...そんなときにリビングは共有でとなると気まずいものです。またキッチンの使い方、掃除の仕方など二世帯で住むことでおこる人間関係などの問題も完全分離ならばおこりにくくなります。

住んでみて後悔するのが生活音。生活時間がずれていると、寝ようとしているときにお風呂に入る音や調理の音、静かに過ごしたいときに話し声、子供の騒ぐ声などが気になってしまうなどはよくある問題です。別棟に家を建てるタイプにするとそんな音も気になりません。もしくは、縦割りにする二戸一住宅がいいでしょう。

ガスや電気メーターを別々に設けることになるので、光熱費の支払いを別々にすることができます。基本料金は重複しますが、支払いを別々にすることができたり、どちらが負担するのかなどの問題もなくなります。支払う側に気兼ねなく使用することができます。

将来的に賃貸として活用することができます。親世帯や子世帯の住居で空きが出た場合、完全分離になっていると貸し出すことも可能です。この場合、2棟別々に建っている方が、よりプライバシーを保つことができるのでおすすめです。階下で分ける二世帯では、他人が住むにはプライバシーなどで問題が起こるので注意。

二世帯では、子育て中だと面倒をみてもらいやすいし、祖父母のいる大家族として子供と生活することができます。

完全分離のデメリット

デメリットしては、別棟にしたり、内部ドアでつながっていても建物としては2棟建てるような形となり、キッチン、お風呂場、玄関、リビングと別々に作るので建築費用が通常の住宅を建てるのに比べて1.5~1.8倍の費用がかかります。また、土地代も2棟分になるので、広さを必要とします。ただし、土地代の高い都内などでは、狭い土地になるので土地代は抑えられても、その分、スペースを確保するために2階、3階建てにするので建築費用は増えていきます。

また完全に分離されているために、すぐに会える距離と思って逆に会わなくなってしまうということも......。内部でつながるドアを作ったり、間に中庭を作ったりとあえて会う場を作るという方法もあります。せっかく二世帯で住んでいるので、コミュニケーションはとっていきたいものです。

思わぬトラブルにならないために

二世帯を建ててから、困った......、こうなるはずでは......と思っても、家という大きな買い物ではそんな簡単に建て直すことはできません。そうならないためには、間取り決めのときに気をつけましょう。

2階建てで、階ごとに世帯が住む場合は、とにかく生活音がポイントとなります。寝室とリビングやお風呂の位置などを重ねないようにします。子供の走りまわる音、テレビの音量、お風呂やトイレなどの水音などは案外気になります。

またすぐにではないですが、ゆくゆくは介護や健康面などでリクライニングベッドや車いすなどが必要になることもあります。いざ介護ベッドを入れようとしたら、廊下を通らなかった、部屋の前でつまってしまった、車いすになったのに、手すりやバリアフリー対策が足りなかったなどがでてくることも。

もし3階建てを検討していたら、エレベーターの設置も考えてみましょう。親世代が高齢になり、階段で移動ができなくなったときなどにエレベーターがあると便利です。

2棟完全に別々にしたために、お互いの交流の場がなくなっていないかも気にしてみましょう。先ほどもでてきた中庭を挟んだ間取りにしたり、あえて行き来できる内部のドアを作ったりしてみるのはいかがでしょうか。何かあったらすぐに駆け付けることができるのが、二世帯のいいところです。普段からコミュニケーションをとれるようにしておきたいものです。

しかし、将来的に一部を賃貸として考えていたら、中庭については防犯面、プライバシーなどに懸念があるので注意しましょう。

意外なのが、もし売却するとなったときに安い値段になってしまうということ。それぞれの生活に合わせて建てられた二世帯なので、理想に合う人がなかなかいないので売りにくいということ、家を欲しいと思う人の大半は単世帯であるということが、その理由です。

失敗しないためには?

建てたあとに失敗しないためには、とことん話し合うことです。一緒に住むのが義両親だった場合、言いにくいこともあるかもしれませんが、これからずっと生活を共にするのであれば、お互いに腹を割っていっておくべきです。

例えば、キッチンはこだわりたい、個室はほしい、他の部屋が狭くなっても長い時間を過ごすリビングは広くしたい、外階段を設置して帰宅時間を気にせずに過ごしたい、電気やガスのメーターは別々にして支払いもそれぞれにしたい、内部で行き来できるようにつながるドアを作りたいなど。小さなことでも要望は伝えておきましょう。ここを我慢してしまうと、あとあと生活しているときにずっと気になってしまう点でもあります。

また情報収集は大切です。工務店やハウスメーカーのサイトなどには、手がけた施工例が出ているところもあります。それらを見つつ、自分の理想に近い施工例があるところに頼むのもよいでしょう。施工したお客さんの声を掲載しているところも信用のできるサイトです。信用のもてる工務店、ハウスメーカーなどの情報を集めて比較検討するようにしましょう。

いくらあっても困らないのが間取り案。とくに二世帯で建てるとなると、それぞれの生活スタイルを考慮しての間取りとなるため、いろいろな例を見ておくことをおすすめします。

工務店や、間取り例をいろいろと見比べたりすることで、家を建てるということの情報を詳しくなってくることでしょう。

そして、いろいろとすすめていくうちに、どうしても無理かも...と思ったときには、やめるという選択肢も考えましょう。家を建ててしまったら、そのあと数十年はいっしょに住むことになります。我慢して暮らすというのは辛いものです...。

二世帯という形ではなく、近所、同じ町内、歩いていける距離に住むという方法もあります。