二世帯住宅を建てたい!-4



狭小の二世帯を建てる


目次

都心では、狭くなってしまう
床面積が狭いほど、完全同居になる
共有して使う場所と動線が大事
サブ、ミニを作る
デッドスペースも無駄なく使う
視覚からも広さを感じさせる

 



都心では、狭くなってしまう

nisetai4_kyosho.jpg通勤の面や憧れのエリアなどで都心に住みたいと思っても、都心の土地代の高さが一番の問題になります。ましてや二世帯を建てようすると、それぞれの世帯で広さを確保したいと思うと、広い土地が必要になりますが、やはり土地代がネックに...。手に入るとしても狭い土地になってしまうことが多いものです。

このような狭い土地に建てる住宅を「狭小住宅」といいます。狭小住宅とは、一般に約10〜15坪(50㎡)以下の土地に建てる住宅のことです。

また、狭小住宅であれば、税金を安く抑えることが可能です。固定資産税と都市計画税が、200㎡以下である小規模住宅用地であれば、税額が安くなります。毎年かかる税金を安く抑えられるのは魅力的です。

そして、狭小住宅でも二世帯を建てることはできます。ただし、注意するポイントがあります。

ポイント① 防音対策をする

人気のエリアだったりすると、小さな家が密集して建っていることが多く、隣家との距離が近いので、防音対策が必要になります。

ポイント② 建築コストに気をつける

建築の際に大型車を隣接することができず、小型車で往復したり、足場をかけるスペースがちゃんと確保できず作業が長引くなどのコスト面でかかることがあります。

ポイント③ 縦に伸ばす

生活に必要な面積を確保するためには、縦に伸ばすしかありません。2階、3階建てになることが多いです。必要に応じては、地下室を作ることも。その際には生活動線や間取りに気をつけましょう。

ポイント④ 収納スペースを作る

ただでさえ狭いので、収納家具などを置くことは難しくなります。そこで、いかに収納スペースを作るかがポイントになります。また同様にデッドスペースを作らないような工夫も必要です。

ポイント⑤ 広さを視覚で感じさせる

狭いものは狭い土地。でも工夫次第では、広さを視覚的にですが出すことは可能です。吹き抜けを作ったり、窓を大きくして採光を取り入れたりしてみましょう。

これらのポイントに気をつけながら二世帯を建ててみましょう。

 



床面積が狭いほど、完全同居になる

床面積が広ければ、寝室だけでなくキッチン、お風呂、玄関などすべてを分離できる完全分離が可能になります。

しかし、狭小住宅では、住むための床面積が狭くなります。例えば15坪の土地では、およそ10坪の家を建てることができます。床面積が狭いほど、二世帯の場合は、共有する場所が多くなり、寝室だけ別々というような完全同居になります。または、玄関、キッチン、お風呂などの一部を共有する一部同居になります。狭い分、2階、3階と縦へ伸ばすという方法をとることが多く、必要であれば、地下を作ることも。1階を移動がしやすい親世代、3階を子世代でそれぞれの寝室などのプライベート空間にして、2階を水回りやリビングなどの共有部分とする間取りが人気です。このタイプにすると、たとえ完全同居の場合でもそれぞれの空間を別の階で保つことができるので、一部同居のようなスタイルになります。

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共有部分が多くなる二世帯住宅では、食事を大家族で囲んだり、子育てを手伝ってもらったり、二世帯で一緒に過ごす時間が自然と長くなります。

ただ、共有部分が多くなることで親世代、子世代で気を使う場面も多くなります。動線や生活スタイルなどで話し合い、ストレスなく過ごせる間取りにしましょう。

 



共有して使う場所と動線が大事

狭小住宅の場合、狭さを効率的に使うには共有する場所、行動の動線が大事になってきます。

先ほどもお伝えしましたが、狭い土地では縦に伸ばすしかありません。1階に親世代、3階に子世代のそれぞれ寝室などのプライベート空間にし、2階に共有する水回りやリビングにするという分け方です。設備をすべて共有タイプだとしても、階が違っていれば各世代のプライベートは確保できます。

間取りを考えるときに、親世帯で使う場所、子世帯で使う場所、共有で使う場所を考え、そこに就寝、食事、外出、洗面、入浴などの生活動線を考えてみましょう。

例えば、親世代に便利だからと共有のトイレやお風呂を親世代のところに作ると、子世代が使うときには親世代の場所を必ず通過しないといけなくなります。これではプライベート空間を分けたとしても1日に何度も顔を合わせないといけなくなってしまいます。そこで、水回りは、共有で使う場所である2階に配置することがおすすめです。

また、早寝の親世帯と比較的遅くなりがちな子世帯とでは、玄関を別々にしたいところですが、狭小住宅では難しいものです。玄関は共有にしても、子世帯で使う場所に直接いける外階段を作るということもおすすめです。

このように二世帯でお互いにストレスなく快適に住むためには、相手世帯を通ることなく共有で使う場所へ行き来できることがポイントです。

 



サブ、ミニを作る

各世帯にほしいと思うキッチン、お風呂、玄関。これらは、共有でもいいのですが、各世帯にあるとやはり便利なものです。ただ、狭いスペースに2つを作るのが難しいのが現状。そこでサブ、ミニのサイズで作るのをおすすめします。

例えばミニキッチン。キッチンを共有にすると、「食の好みが違う」、「自分の好きなように作りたい」、「自分たち専用の冷蔵庫がほしい」「使う時間が深夜のときがある」などあとから気になる箇所でもあります。

そこで、単身者向けの集合住宅にある1~2口コンロのミニサイズのキッチンをどちらかの世帯に設置してはいかがでしょうか。小さなサイズの冷蔵庫も一緒に設置することも可能です。ただ、コスト面では実はフルキッチンとあまり大差がないということも...。最近は手ごろな価格のフルキッチンも増えてきているからです。

フルキッチンを親世代のところに設置し、平日は時間のない子世代に代わりそこで親世帯が食事を作り、週末にそれぞれのキッチンで食事を作るという使い方をすることがあるようです。平日に遅くなったとしても、ミニキッチンがあれば、時間帯や音に気兼ねせずに食事を作ることができます。

また、お風呂場。夜遅くに共有のお風呂を使うと音などに気を使いがちです。そんなときに、子世代で使う場所にシャワー室を設置してみてはいかがでしょうか。湯船を2つ設置すると、水道代、ガス代なども倍になってしまうので、シャワー室だと抑えることができます。遅く帰ったときなどには、シャワーが便利です。同じ水回りとしては、洗面所も各世帯にあると便利です。朝の支度のときに2世帯で使うと混雑しがち。ミニサイズの洗面所があると、その混雑も解消されます。

狭いスペースだから玄関を2つ設置は厳しいかもしれません。しかし、深夜に帰宅などで親世帯の使う場所を通らずに直接帰りたいもの。子世代で使う場所に直接出入りできるサブとしての外階段を設けてみてはいかがでしょうか。

このように、2つ設置が難しいものについては、ミニやサブなどの小さなサイズにして設置し、少しでも快適に過ごしましょう。

 



デッドスペースも無駄なく使う

狭小住宅では、その狭い空間をいかに効率よく使うかがポイントとなります。

例えば、階段の下にトイレや洗濯機を配置すると、階段下のデッドスペースを使うことができます。

また、壁の厚みの部分に棚(奥行10~15cm程度)を埋め込むことで、出っ張ることなく収納スペースを作ることができます。さらに階段の段差、ちょっとした段差も引き出しにすれば、立派な収納スペースになります。

一番、収納スペースを要するのは実はキッチン。食材に食器類、調理器具なども収納しなければなりません。そこでキッチンの上下には収納スペースを設け、さらに床下収納も設けてみましょう。もしくは、階段横にキッチンを配置し、階段下をキッチンの作業スペースにしてもいいでしょう。

屋根裏も物を入れるスペースとしては大切です。天井付近の場所は、ロフトとして使ったり、普段使わない大きなものを収納する場所としましょう。ロフトは、天井の高さが低いので、秘密基地的に子供の遊び場としても使えます。

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また廊下をなくすという方法もあります。階段からあがった踊り場からすぐに部屋になっているように配置もできます。廊下をなくした分、収納スペースにあてたり、部屋の広さを増やしたりとできます。

意外なのが、玄関を引き戸にするということ。引き戸にすることで空間を有効活用することができます。

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このように狭い土地だからこそ無駄なくスペースを使うような工夫が必要です。

 



視覚からも広さを感じさせる

狭小住宅では、広さや明るさを感じさせる工夫が大事です。広さを感じさせるには、採光が必要。壁で区切り、天井が低いと人は狭く感じるもの。吹き抜けを作ることで、視覚的に広く感じるようになります。

また、窓を大きくしたり、窓の高さを考えたり、天窓を作ったりして採光をより多く取り込めるように工夫してみましょう。透明感のある素材を使うという方法もあります。

さらに階段を踏板と骨組みだけのスケルトン階段にするとより広さと明るさを確保することができます。吹き抜けとスケルトン階段で、日差しを多く取り入れることができます。また、風通しもよくなり開放感を得ることができます。

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施工例はこちら(左の写真) 施工例はこちら(右の写真)

狭小住宅でもポイントや工夫をすることで、二世帯は建てられるものです。狭い土地しかないとあきらめず、相談してみましょう。


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