あとで後悔しない「いい家」の建て方 BESTHOUSE

第三章 業者選びのポイント14 アフターサービスの姿勢


「一生のお付き合い」ができるかどうか

 次は「アフターサービス」です。
 家電でも自動車でも、購入後のアフターサービスがどれだけ充実しているかは重要なポイントです。実際に家電製品などでも、アフターサービスのレベルでメーカーなどを選択されている方もいると思います。
 実際に私の会社でも取り扱いメーカーの大きな基準がアフターサービス体制がしっかりしているかという点でもあります。人生で一番高い買い物である家には、最高のアフターサービスを求めるのは当然です。アフターサービスに力を入れている業者を選ぶに越したことはありません。
 商談時には、なるべく早い段階でアフターサービスの基本的な考え方を確認しておきましょう。
 1年置き、2年置きに完成後のお宅を訪問して不具合がないかを確認するサービスを行っている会社はたくさんあります。これは当たり前のアフターサービスにすぎません。
 「家を建ててからが、一生のお付き合いです」
 いかにもありそうな台詞を囗にする担当者はたくさんいるでしょう。しかし、そう言っておきながら、実際には一生のお付き合いをしない会社がほとんどです。
 ハウスメーカーの営業マンなどは、3年前後で部署を異動してしまうケースが多いようです。お客様としては、その営業マンの人柄を信頼して家を建てたのに、3年後には不具合があっても、共通のサービスセンターのみの対応、あくまで機械的で人間的な信頼感あふれる対応でない。それは、ちょっと寂しすぎると私は思います。

「不具合があったときには、どういう対応をしていますか?」

 そう質問をすれば、会社としての対応がすぐにわかります。理想は、即日の対応です。即日対応というのは、その日に不具合を修理するということに限らなくてもよいと思います。
 問題は、「心のケア」ができるかどうかです。
 問い合わせがあったときに「その場合は、こういう対応をします」などと、「どうなるか」をすぐに伝えるのが「心のケア」です。実際の作業は別の日になっても、「心のケア」があれば安心できるはずです。問題は、「心のケア」ができるかどうかです。
 問い合わせがあったときに「その場合は、こういう対応をします」などと、「どうなるか」をすぐに伝えるのが「心のケア」です。実際の作業は別の日になっても、「心のケア」があれば安心できるはずです。

OB顧客とのつながりもチェック

 また、OB顧客と具体的にどういう接し方をしているかも確認しておきたいところです。業績を伸ばしている会社は、家を建てた後のお付き合いもしっかりしています。そのお付き合いを通じて、新しいお客様を紹介していただいたりすることもあります。

「御社では、建てた後のお客様とどういうお付き合いをされていますか?」

 と質問をすれば、お客様とのコミュニケーションを取る機会をつくっているかどうかがわかります。単なる定期巡回などのアフターサービスを超えた心温まるお付き合いがされているようであればとても安心することでしょう。
 現在接客中のお客様よりもOBのお客様のご依頼を優先する会社、毎月お客様に定期的にご連絡を入れる会社、OBのお客様に会社のスタッフ全員で訪問する会社、バーベキューやボーリング大会、飲み会などを開催する会社、感謝イベントを開催する会社......本当にたくさんの例がありますが、実際に私も実践していると、このつながりの大切さを深く実感します。
 ちなみに私の会社では、今は、春と秋の年2回、お客様感謝祭を開催しています。こういったOB様が集まる機会に、現在の会社の活動状況などをお伝えしています。
 すでに家を建てたお客様が見学会に参加されることもあります。お客様とお酒を酌み交わしたり、ときには一緒に郊外に出かけたりといった交流もあります。OBのお客様同士が仲良くぉ付き合いをするなど、自然に輪が広がっているような状況です。
 OB会のスタイルは、会社によってさまざまですが、いろいろなイベントを行っている会社は見つかるはずです。直接質問するだけでなく、ホームページやパップレッドなどに紹介されていることもあるので、チェックしてみるとよいでしょう。